看護師免許証が欲しい!

「看護師免許証」を手にするまでの学生を見守っている看護教員のブログです。

2年生のうちに始めておいてほしいこと

 こんにちは、エートスです。

 

 3年生の看護師国家試験は、あれこれと課題や異論が噴出しながらも1週間が過ぎていきました。

 

 3年生の教室は、看護師国家試験前までは、休みの日でも教室などに学生は朝から晩まで居続けるのですが、看護師国家試験が終わり自己採点会も終わると、しんと静まり返ってしまいます。

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 静かな教室を見ているとふと空の巣症候群に陥りそうになります。

 しかし、シットリとしているわけにもいかず、2年生の看護師国家試験が1年後に控えているので、気持ちを切り替えていきます。

 

2年生のうちに片付けておくこと

(当校の学校状況の話をしていきます。他校は色々と状況が違うと思いますので、他校が必ず同じになるわけではありませんので、話半分に読んでください。)

 

 2年生が本格的な看護師国家試験の勉強を始める前に、私が2年生に言っていることが2つあります。

 1つは就職先を決めて、就職活動を本格化しなさい、ということ。

 

早めの就職活動

 看護師国家試験対策と関係ないと思う方もいるかもしれませんが、就職活動が早く終わらないと、学生は看護師国家試験に向けて学習に集中できないことも多いので、その予防です。

 

 2年生は、臨地実習もありますが、それ以外は2年次の科目もほぼ単位認定試験(終講試験)も終わっていて、空き時間が増えています。

 そこで、いつもでしたら病院見学に行くように言います。

 私が働いている看護学校は、就職活動は基本的に学生自身が主体的に活動します。学校の母体となっている病院もあるのですが規模が大きい病院ではないので、卒業生の半分も受け入れができないのです。

 

 ワークライフバランスが叫ばれるようになったせいなのか、土曜日・日曜日の病院見学を行わない病院が増えています。昔はそうでもなかったと思うのですが、学生からすると、平日にしか行われない病院見学は、学校スケジュールとブッキングします。

 

 しかし、意外と学生はこのことを知らないんですよね。

 

 のんびり構えている学生は3年生になってから就職活動を始めて、「病院見学が平日の昼間にしか行われないので、見学に行きたいです」と言い出します。

 

 臨地実習期間中は、原則欠席を認めていません。実習受け入れ病院や実習を受け入れていただいている受け持ち患者に大変申し訳ないことになります。(患者は病院に治療に来ている中での完全なボランティアです。)

 臨地実習時間以外は、3年生の授業が所せましと入っています。

 ひどい時は、1日に4コマ同じ授業が入ってしまい、1日欠席すると出席時間が厳しくなります。

 そのため、上記の学生には「2年生の時に話をしたよね?」(ニッコリ)と言って、突き放さざるを得ません。

 

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 ただ、今は新型コロナウイルス感染症対策として、病院見学を行っていないところも多くなっています。その分、病院ごとに対応策としていろいろな工夫がされているので、予測がつきづらい状況です。

 昨年の例では、オンライン見学会(ガイド役のライブ配信など)やオンライン面談、オンライン説明会が多くあったようです。

 すでに奨学金を病院から借りている学生はともかく、これから就職先を探す2年生は、第一希望を早めに決めて、2年生のうちから動き出すのが病院側の印象もいいでしょう。

 

自動車免許はここがギリギリ

 

 2つ目は自動車免許です。

 これに関しては、いつも2年生の4月には学生に伝えているのですが、3年生になってからと考えている学生がいるので、少し困ることがあります。

 

 1つは就職活動で公共交通機関の利用が難しいとか、3交代制で深夜出勤がある病院の場合、病院の近くに住むか自動車免許を持っているかの条件が出されます。

 就職活動において、条件・制約がかかってくるのは、少しでも避けておいてほしいなと思います。

 

 もう一つは国家試験対策が遅れてしまうからです。

 臨地実習が続き大変な状況では学生も自動車教習所に通うのは避けるようで、終わりが見えてくる秋ぐらいから動き出すようです。

 今年度の3年生でも11月12月に「免許センターに行って、免許の試験を受けてきます」という学生がいました。

 

 こういう事を言い出す学生に限って、看護師国家試験に向けた模擬試験の成績が上がってきていないことが多いです。

 国家試験対策として自己学習時間となっている時間に、こっそり見に行くと学生が開いているのは看護の教科書でも国試対策の問題集でもなく、自動車免許試験のテキストだったりします。

 

 成績が良い学生なら少しは大目に見ますがそういう学生は、計画的に自動車免許もすでに取っているんですね。

 

 国家試験に向けて課題を出そうものなら、自動車免許試験の再試験はお金が高いんだよ!とキレます。

 いやぁ、看護師国家試験に落ちたら、1年は人生棒に振ることになるんだけどな、と思います。

 

 看護専門学校の3年生は、臨地実習と授業、看護研究(当校はケーススタディです)、就職活動と多重課題となります。

 少しでも3年生時の負担を軽減するためにも、2年生のうちに済ませておけるものは片付けておいてほしい物です。

 

 それでは、看護師国家試験の合格を祈って!

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