看護師免許証が欲しい!

「看護師免許証」を手にするまでの学生を見守っている看護教員のブログです。

看護師国家試験の翌日

こんにちは、エートスです。

 

看護師国家試験の後で

 看護師国家試験の直後から各速報がネット上で流れていて、学生はその情報で自己採点をして一喜一憂しています。

 LINEで「点数は○○点取れた」、「先生、この点数なら合格ですか?」といった報告や質問がひっきりなしに来ています。

 

 ただ、各国家試験対策の業者は、「速さ」と「正確さ」のどちらかに重点を置いていて、「速さ」を重視する業者の速報は、えてして後で修正のオンパレードです。

 ある業者は、そもそも業者の方での採点結果を載せているのではなく、受験して登録してくれた「回答数」の多い選択肢を掲載しているだけ、というところもあります。

 受験前に業者ごとのサイトの説明を一度学生に説明しているのですが、まぁ学生あるあるで、後になって質問が殺到します。

 「正確さ」を重視して発表してくるのは毎年翌日発表です。事前に時間指定をしているのに、公表時間のフライングや時間延期など時間に正確ではないのですけど、中身は信頼がおけます。

 

 学生が一番心配しているのは当然合否判定です。

 必修問題は正答率80%(40点ではない!)です。その前後の学生は落ち着きませんよね。

 もう一つの一般問題+状況設定問題です。

看護師国家試験は平常心を保って頑張ろう! - 看護師免許証が欲しい!でも、書いたのですが、基本的には受験生の約90%が合格、下位10%が不合格となります。その年によって微妙に差がありますが大体90%前後です。

 このボーダーラインがどこにくるか、教員の中でも情報が錯綜しやすいです。

 正確な受験者総数の90%ラインは厚生労働省でもない限り分かりませんが、多くの受験生が登録している業者サイトであれば、予測が立ちます。

 看護研究のときに出てくる母数と標本の考えですね。

 学生でしたら、登録者総数の人数×0.9が自分の順位より下にあれば合格ラインは超えていることになります。

 ただし、あくまで業者が出している解答は模範解答です。厚生労働省が合格発表後に公開する解答が正確な答えですので、一部誤差がでます。

 

ボーダーライン上の受験生

 業者の模範解答ではボーダーラインより1点高かったのに、厚生労働省からは不合格通知が届き、原因を調べると、状況設定問題で点数変動があり、予測していたボーダーラインもずれていた。過去にそういった受験生もいました。

 ボーダーライン上の学生は、合格発表まで不安が続きます。眠れない、考えていたら泣いてしまったと訴えてくる学生も何人もいました。

 4月からの臨床で心身ともに疲れるであろうことが予測されるので、できれば看護師国家試験の後、臨床に出るまでに心身ともにリフレッシュしてほしい時期です。その時期に疲弊していくのは、見ていてもつらいです。

 逆に「いっそのこと、不合格と分かっていれば気持ちを切り替えるとか、内定もらっている病院に伝えて今後どうするかも考えられるのに」と言ってきます。ボーダーライン上だから、割り切ることも行動に起こすこともできずに、合格発表の日を待つことになります。

 一昨年は、看護師国家試験の後も学校には定期的に登校してもらっていたので、そういった学生と面談したり、メンタルフォローをしたりしますが、新型コロナウイルス感染症対策として3年生はほとんど登校してきません。

 卒業式の後は、やはりこちらとしても声はかけづらいです。

 受験生が余裕をもって合格できることが最善ですが、なかなかそうもいきません。

 

 看護師国家試験対策の係を務める教員にとっては、受験までも大変ですが、合格発表の後まで心配事は尽きません。

 

 それでは、看護師国家試験の合格を祈って!