看護師免許証が欲しい!

「看護師免許証」を手にするまでの学生を見守っている看護教員のブログです。

学生が休む時の理由

 こんにちは、エートスです。

 

 3年生も新学期が始まりました。

 私の勤めている看護学校は、3年生にはまだ講義が3科目残っています。

 4月の1ヶ月と1年生2年生の臨地実習期間にその講義を行なっていきます。

 3年生は1日に同じ科目が4コマ入ることもあり、結果として1日休むと欠席時間がギリギリになってしまいます。

 それだけで留年してしまうかもしれないという危機感があります。

 そのため、3年生の担任として、毎年新学期始まる最初のホームルームで学生に話すことは「体調管理」です。

 

 3年生は1年間のほとんどを臨地実習で過ごしますから、体調が整わなければ病院内に入ることも叶いません。

 学校の講義でしたら多少体調が整わなくても無理して受講する、ということもできました。

 しかし、臨地実習では体調が思わしくない時に実習をすると、結果として実習病院側に迷惑をかけてしまいます。

 今は新型コロナウイルス感染症が流行していますので、1人の学生に風邪症状があれば、その臨地実習グループ、クラス、学年の臨地実習が止まります。

 実習が止まるといっても、すでに新型コロナウイルス感染症が拡大してから2年以上の時間が過ぎていますので、学校内で対応策が決まっています。

 それでも、看護学生が「臨地実習でしか学べない」ことは多いですので、できる限りは臨地に赴きたいところです。

 今年度の3年生は、学生としての時間は全て新型コロナウイルス感染症流行期間と重なりそうです。

 入学当初から「手洗い」、「うがい」、「消毒」を言われ続けていますので、感染対策は耳にタコとなっているでしょう。

 

 最近感じている事

 担任をやっていて感じることは、以前は「熱が出たのでお休みします」、「風邪をひいたのでお休みします」と言ってくる学生が多かったですが、新型コロナウイルス感染症の流行以後はこの理由で休む学生が激減しました。

 感染症対策が徹底されたので、風邪を引きにくくなったとも言えます。

 ただ、「風邪をひいた」でズル休みはできなくなった、とも言えます。

 今風邪をひいたと学校に伝えると、教員の目の色と声音がたちまち変わります。

 当校では、①「必ず受診しなさい」と言われ、②「診断結果を必ず報告しなさい」、③「受診した結果を見せなさい」と言われます。

 受診した結果とは、請求書、領収書などをさします。深刻な感染症や長期間の休みでなければ診断書までは求めていませんが、紙など文字で見えるものを教員が目視確認できるようにさせています。

 建前上は「看護師はミスコミュニケーションを防ぐために医師の口頭指示だけでは動かない→処方箋・指示書による確認をする」としています。

 さらに、「受診しませんでした」、「家で様子を見ていました」と後から学生の報告を受けて、受診していないことが分かると、教員から「その判断の根拠は?」、「新型コロナウイルス感染症ではないと何故言えますか?」と更なる追い討ちを受けます。

 安易に「風邪」は言えないのが現状ですね。

 

 その代わりに増えたのが「頭痛」と「腹痛」です。

 繰返し休む学生はほぼこの2つですね。

 看護学校だと女子学生の割合が多いこともあって、「腹痛」には生理痛の割合も多いです。

 繰り返し生理痛で休む学生にはきちんと受診するように勧めています。

 また、看護学校には助産師の資格を持っている教員もいますので、「相談」という名目の面接も始まります。

 

 本来、欠席はないことがベストですが、体調を崩したときの対応はきちっとしておきたいものです。

 教員は休みが多い学生にはどうしても先入観を持ってしまいがちですが、「看護師」として観察・情報収集能力に磨きをかけて、「見抜く」、「見逃さない」、「見間違えない」ようにしていきたいものです。

 それでは、看護師国家試験の合格を祈って!