新しい出会いは嬉しい、別れは寂しい
今週のお題「引っ越し」
生まれてから現在まで、引っ越しは7回経験していることになります。
そのうち、最初の1回目は、生まれて3か月で引っ越しているので、自分には一切経験として残っていない引っ越しです。
親を恨んだ引っ越し
2回目の引っ越しが自分にとって一番つらい体験でした。
小学校2年生が終わって、3年生になる前の3月中の引っ越し。
それまでの生活は、(当時)新興住宅街で育ったこともあり、周囲には年齢の近い子供が多く、半径50m以内に同学年の幼馴染だけで10人もいるという、一緒に遊ぶ友達に事欠かない生活をしていました。
それが引っ越した先では、家は繁華街の近くで周囲に子供は少なく、小学校への登下校班で小学校の6学年合わせて5人、同学年は1人もいないという状況になりました。
5人のうち女子が3人、残りの男子は6年生で、家の近くに遊べそうな友達は一人もいない。
そんな状況にあって、元の場所に戻りたいという願望を強く持っていたため、引っ越した先の学校にはなかなか馴染めず、孤立してイジメにあうことになりました。
高校生になっても、「この引っ越しの事は恨んでいる」と親に言っていました。
一人暮らしの始まり
次の引っ越しは大学に通うことになっての一人暮らしです。
地元にいいイメージがなく、実家から出ていきたい願望もあり、実家からは到底通うことのできない大学に入りました。
大して広い部屋を借りたわけでもないのに実家から多くの物をもって行ったので、部屋は途端に狭くなってしまいましたが、それでも新生活を楽しみにしていました。
大学生活では「堕落した生活」を覚えてしまい、部屋の中はコタツから一歩も出ないで事が済むように配置され、動きません。自炊もほとんどせず、アルバイト先のまかない食や外食で済ませていたので、体重が一気に増加しました。
家庭をもちました
その後、東京都内で就職するためにまた引っ越し、突然看護学校に通うことを決め一度実家に出戻るためにまた引っ越し。その後、妻と結婚し同居するためにアパートに引っ越しました。
妻も働いていて、生まれた子供は6か月から保育所に預けていました。
子供が3歳の時に、一念発起して新築を建てました。
そして、現時点で最後の引っ越しとなりました。
親である私も妻も職場が変わるわけでもないので、気楽でしたが、子供にツラい思いをさせてしまいました。
3月の年度末に引っ越して、4月に新しい保育園に通わせることになりました。
4月に新しい保育園に連れて行ったときに、子供が「○○君に会いたい、○○ちゃんに会いたい、○○先生はいないの?」と泣きやみませんでした。
周 囲の人は「子供はすぐに慣れるから大丈夫」と言いますが、自分の中にある引っ越しによるつらい体験と重なり、私も子供と一緒に泣いてしまいました。
自分が体験して、子供には体験させたくないと思っていたことを結局実行してしまい、何という馬鹿者か、と思います。
また、小学生の時の引っ越しで、私が親に言い続けた「恨んでいる」の言葉は、親の心を傷つけていたのだろうな、と思います。
もうずっと昔のことで、親と話すことがあっても全く話題にもなりません。こうして引っ越しのテーマでもない限り、私も思い出すことはあまりありません。
家族を持ってからの引っ越しは…
自分一人の引っ越しは本当に気楽ですが、子供を持つと引っ越しは難しいです。
今では、子供はすっかり保育園の友達になじんで楽しく過ごしています。
それでも以前通わせていた保育園の近くを通ることがあると、子供が「○○君いるかなあ」と話すのを聞くと何とも言えない気持ちになります。本人的にはもう過去の事になっているのかもしれませんが…
新しい土地で始まる新生活や新しい出会いは嬉しいことも多いですが、別れは寂しいですね。