解剖学ミニテスト 呼吸器④
こんにちは、エートスです。
呼吸器、下気道の問題です。
1問1分以内で解けると思います。 それではレッツトライ!
- 右の肺葉の数はいくつか
① 2
② 3
③ 4
④ 5
- 肺の上部で細くなっている部分を何というか
① 肺尖
② 肺
③ 肺底
④ 肺胞嚢
- 気管から分かれた気管支の説明で不適切なのはどれか。
① 右の気管支の方が左の気管支より太い。
② 左の気管支の方が右の気管支より傾斜が緩やか(水平に近い)である。
③ 左右の気管支はともに2本ずつに分かれる。
④ 左の気管支は右の気管支より長い。
- 肺は、肺葉からさらに小さく分けられると何と呼ばれるか
① 肺胞表面積
② 胸腔
③ 胸郭
④ 肺区域
- 肺胞の大きさで正しいのはどれか。
① 200cm
② 200mm
③ 200μm
④ 200nm
以下 解答です。
問1 2
問2 1
問3 3
問4 4
問5 3
それでは、解説です。
問1
「葉」というのは肺や肝臓でいうと、区分の一番大きいところです。
肺は[右肺は3つ]に分かれています。左肺は心臓がある分、胸腔内にスペースがないので、[左肺は2葉]どまりとなります。
右肺は上中下葉で、左肺は上下葉と中葉部分が心臓というイメージでいいと思います。
問2
[肺尖部]は鎖骨の上にちょこんと出ている部分を言います。
[肺底部]は横隔膜と接している部分を指します。
[肺胞嚢]はブドウで例えるとブドウの房です。肺胞はブドウの実になります。
「底」という文字は解剖生理学では良く見かけますが、上(頭)側にある側を底としていることもよくあります。
この「底」という字は手術をする医師の視点で考えるとわかりやすくなります。
胃底部は仰臥位で開腹手術する医師の視点でみると、胃底部が凹んでいます。
肺底や子宮底は内視鏡でアプローチすると一番奥にあるのが底です。
問3
右肺の方が左肺より肺葉の数が多いので当然太くなります。
そして、左肺には心臓がありますから、気管支の角度が上に押し上げられてしまいます。
右肺の気管支が短いというより左肺の気管支は心臓エリアを回避する分伸びている(ように見えます)。
縦隔やや左側に心臓があります。上記の図を見ても、左の気管支は心臓を避けていると思うと、納得できると思います。
気管支は左右1本ずつで、左の葉気管支は2本、右の葉気管支は3本に分かれます。
問4
問1の続きとして「葉」より小さい区分を「区域」といいます。これは肝臓も同じです。
[胸郭]は肋骨と胸骨、胸椎の骨の部分を言います。
この胸郭と横隔膜で包まれたエリアを[胸腔]といい、胸膜で覆われています。
肺胞は風船に例えられますが、肺胞表面積は風船の表面積に当たります。
問5
肺胞は200μmです。
そもそも①、②は冷静に考えれば除外できます。
④の[200nmはウイルスの大きさ]にあたります。