解剖学ミニテスト 呼吸器③
こんにちは、エートスです。
呼吸器、上気道の問題です。
1問1分以内で解けると思います。 それではレッツトライ!
- 気道は喉頭から左右に枝分かれする分岐部までを何と言うか
① 咽頭
② 気管
③ 気管支
④ 胸管
2. 気道が気道が左右に分かれる分岐部の高さで当てはまるのはどれか
① 第2胸椎
② 第3胸椎
③ 第4胸椎
④ 第5胸椎
- 気道や動脈・静脈が肺に入る入り口を何というか
① 幽門
② 食道裂孔
③ 静脈角
④ 肺門
- 気道が肺に入った直後の呼び名はどれか
① 気管支
② 葉気管支
③ 細気管支
④ 終末細気管支
- 頸部で気道の背側に位置する臓器は何か
① 食道
② 甲状腺
③ 胸腺
④ 耳下腺
以下 解答です。
問1 2
問2 4
問3 4
問4 2
問5 1
それでは、解説です。
問1
鼻腔・口腔を超えて[咽頭]に入り、そこを下ってくると気管と食道に分かれる場所に出ます。鼻腔・口腔の終わりからこの気管と食道の分岐部に至るまでが[咽頭]です。声帯を越えたところからの前後が喉頭となります。
喉頭は舌骨・甲状軟骨・輪状軟骨に挟まる空間を指します。声帯を越えて輪状軟骨の下から[気管]が始まります。
気管が左右に分かれて[気管支]となります。また、この左右に分かれる部位を気管分岐部と言います。
問題に出てくる[胸管]は、呼吸器ではなく、リンパ管の一つです。下半身や腹部のリンパ管が集まり、胸腔内を上行するリンパ管を指します。
問2、問3
気管分岐部があるのは[第2肋間第5胸椎]です。
上の図にあるように、肋骨は胸骨から後ろに伸びる程、上行します。
脊椎から出る肋骨がやや下向きに伸びる、という表現の方が適切かもしれません。
どちらにしても肋間の数字+3が胸椎の番号となります。
心臓は握り拳ほどの大きさです。
右手の拳を胸骨にあてて、拳の下のラインを第5肋間に揃えると、大体上のラインは第2肋間の位置に来ます。その高さで心臓を出た肺動脈が左右に分岐します。
そして肺動脈は[肺門]から肺の中へと入っていきます。
肺はよく風船に例えられますが、その風船の入り口にあたる部分が[肺門]となります。左右の肺に入口は一つずつしかありませんので、肺の中へと入るものはすべてこの[肺門]を通ることになります。
そのため、気管支、肺動脈、肺静脈、気管支動脈、気管支静脈がまとまって、この肺門に集まるのです。
気管支もこの[肺門]に入るために、[第2肋間第5胸椎]の高さで分岐するのです。
[幽門]は胃と十二指腸の間にある出口をさします。括約筋があり、十二指腸に流れ込む食物の量を調節します。
[食道裂孔]は横隔膜に空いている3つの穴の1つです。残り2つの穴は大静脈孔と大動脈裂孔です。名前の通り、食道が通るための穴です。また迷走神経も通ります。
[静脈角]は鎖骨下静脈と内頸静脈の合流部です。また、リンパ管が静脈へと流れ込む場所です。静脈血が多く集まる部位にリンパ液が流れ込みます。
問4
気管支の名称は肺の構造にそって名前が付けられています。
まず肺は右肺は上中下の肺葉、左肺は上下の肺葉に分かれます。
肺葉はさらに肺区域に分かれていきます。
右肺は上葉に3区域、中葉に2区域、下葉に5区域あります。
左肺は上葉が4区域、下葉が4区域に分かれます。
この区分に合わせて、気管支は肺門を通過すると[葉気管支]となり、さらに区域気管支と細分化していきます。さらに分かれて細気管支となり、終末細気管支、呼吸細気管支、肺胞管、肺胞嚢となっていきます。
問5
咽頭から喉頭と[食道]に分かれることは問1の解説で説明したとおりです。その分岐は気道が前、[食道]が後ろという形で前後に分かれています。
[甲状腺]は気道と食道を前から包むように覆っていますが、気道の後面には食道があり、食道の後ろを覆ってはいません。
[胸腺]はリンパ節の一つで、胸骨の裏面に沿うように存在します。位置的には気管の前面にあります。
[耳下腺]は耳の下にある唾液腺です。位置的には咽頭の左右にあります。