看護師免許証が欲しい!

「看護師免許証」を手にするまでの学生を見守っている看護教員のブログです。

早起きは「三問」の得?

こんにちは。エートスです。

 

もう第111回看護師国家試験まであと3週間です。(2022年1月23日現在)

 

受験生はそろそろ「早く寝て、朝は早起きするように」と教員から言われているころだと思います。

 

ところで、本当に早寝早起きって必要なのでしょうか?

夜遅くまで勉強することより、早く寝て起きることで何か得するんでしょうか?

 

看護師っぽく、脳神経、内分泌、サーカディアンリズムなどで考えていきましょう。

 

 

REM睡眠と記憶

寝ているときは、REM睡眠とnon-REM睡眠が交互に一定リズムを刻むように訪れます。

non-REM睡眠が深い眠りで、特に頭が寝ています。体は寝返りをするなど動きがあります。

REM睡眠は眼球が急速に動く⇒動眼神経が働いている⇒脳神経が活動⇒頭が起きているという睡眠で、頭は夢を見ていると言われ、体は寝ていて、動きがありません。

 

記憶力と関係が深いのはREM睡眠で、この時に記憶の固定化をしていると言われます。

また、non-REM睡眠も嫌な記憶の消去や手続き記憶を定着させるなどの効果があるとされています。

そのため、睡眠が記憶力に影響があることは疑いありません。

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コルチゾールと記憶

コルチゾール、つまり副腎皮質ホルモンの代表格ですが、糖質・タンパク質・脂質の代謝に影響する、抗炎症効果は有名ですが、ストレスホルモンであることはあまり知られていません。

副腎髄質ホルモンのアドレナリンと同様に、ストレス反応の時に多く分泌されます。

その中で、記憶力に影響するのが、海馬へのダメージです。コルチゾールが慢性的に多く分泌されていると、海馬の機能低下、脳の萎縮が起こります。

つまり、コルチゾールの増加は記憶力を低下させます。逆を言うと、コルチゾールが少ないと記憶力は高まるのです。

 

コルチゾールと睡眠

コルチゾールは日内変動があり、深夜10時~12時が最も少なく、早朝から一気に増えてきます。また、コルチゾールには睡眠からの覚醒効果もあります。

そのため、夜遅く勉強を頑張りすぎると、眠れなくなる恐れがあります。

 

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まとめ

以上の3つをまとめると、

最初のREM睡眠をコルチゾールが最も少ない時間に当てるのが、最も「覚えたことを忘れなくする」(長期記憶)に効果的である、と考えられます。(想像ですが)

最初のREM睡眠は寝てから1時間半後ですから、それが、深夜12時に前にくるようにするには遅くとも夜の10時30分には寝ていないといけません。

 

夜10時くらいには寝て、朝早く起きることはやっぱり大切じゃないかなぁという気がしてきます。

 

補足としては、朝起きてからの勉強では、新しく覚えるより、昨日覚えたことを思い出す、計算をするといった勉強が効果的と言われています。

 

それでは、看護師国家試験の合格を祈って!