看護師免許証が欲しい!

「看護師免許証」を手にするまでの学生を見守っている看護教員のブログです。

新型コロナウイルス感染症のみなし診断

後藤厚生労働大臣が、

「感染者の濃厚接触者に発熱などの症状が出た場合、検査を受けなくても、医師が感染したと診断できるようにする」

という方針を明らかにしました。

 

ついに「みなし診断きたか!」と思いましたね。

 

インフルエンザの流行期では、家族や病院の同室者などインフルエンザ感染者が身近にいれば、検査をしなくても医師の判断でインフルエンザと診断できます。

・インフルエンザの迅速検査キットの精度が6割程度しかない。

・インフルエンザの診断が発熱してすぐに使えず、早期治療に結びつかない

などの理由が挙げられます。

 

また、抗インフルエンザ薬を予防投与として服用することも(自費負担ですが)、実施されているという実情もあり、インフルエンザに罹患していない人に抗インフルエンザ薬を投与することに医師の側にも抵抗感がありません。

 

インフルエンザは強力な感染力を持ったウイルス感染症ですから、みなし診断をしてでも、感染の拡大を止めようという方針となっています。

 

このみなし診断が新型コロナウイルス(オミクロン株)に適用された背景は新型コロナウイルス感染症の感染拡大とそれに伴う検査キットの増産をしていても供給量が足りないことを補うためです。

 

問題はこれからですね。

新型コロナウイルス感染症のみなし診断の有効性・副反応など両側面でどうなるかはこれからの運用で見ていく事になっていきます。

 

気になるのは、今年度の看護師国家試験の受験者への影響がどうなるか、です。

まず気になるのは①濃厚接触者で、なおかつ②春の花粉症の組み合わせです。

 

看護師国家試験では、「濃厚接触者については、以下の要件を全て満たしている場合には感染対策を講じた上で受験を認める」としています。
ア 初期スクリーニング(自治体等によるPCR等検査)の結果、陰性であること
イ 受験当日も無症状であること
ウ 公共の交通機関を利用せず、かつ、人が密集する場所を避けて試験場に行くこと
エ 終日、別室で受験すること

 

しかし、新型コロナウイルス感染症のみなし診断では、検査が省略されてしまうので、濃厚接触者に風邪様症状があれば、新型コロナウイルス感染症に罹患しているとされてしまいます。

看護師国家試験での新型コロナウイルス感染症罹患者は、「受験を認めない」と判断基準はシンプルで、検査による判定の覆りはありません。

 

ですから、花粉症を持っている人は、何が何でも花粉症の症状を押さえておかなくてはいけなくなるだろうなと思います。

 

しかし、花粉症を押さえる薬は、効果が高いものは催眠作用もセットなので、受験への影響が心配です。

早めに対処しておくことが肝要ですね。

 

それでは、看護師国家試験の合格を祈って!

 

引用:令和3年度厚生労働省所管医療関係職種国家試験における新型コロナウイルス感染症対策について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)