集中力を高めるために 1
こんにちは。エートスです。
集中力って、どう維持してますか?
看護師国家試験の受験勉強で重要な要素ですね。
色々と阻害要因も多い中でどうやって集中力を維持するか、受験生にとって大きなテーマなので、今回はこのお話です。
集中力とモチベーションは似ているものですが、違うものとして今回は話していきたいなと思います。
また、ゾーンと呼ばれるレベルの高い話も今回は脇に置いておこうかと思います。国家試験中はともかく、受験勉強でゾーンに入る努力までは必要がないかと思うので。
結論は誰でも知っている通り
- ネガティブ要因の除去
- ポジティブ要因の強化
- 心身を整える。
の3点ですね。この3つは重なる部分もあるので、はっきりこれとは区別しにくい面もありますが、大体この3つに収まると思います。
ネガティブ要因の除去
今回はネガティブ要因について書いていきます。
これは
- 人的
- 感覚的(環境的)
- 情報的
- 精神的
- 個人要素
に分けられると思います。
1. 人的要因
シンプルに人に邪魔をされる、ということです。
特に、LINEの着信や隣の部屋の騒音、人に話しかけられるといったものです。
家では人のしゃべる声、兄弟がいればドタバタと家の中で音がします。
家では集中できないからと、図書室や学校、塾などに行っても同様です。イライラしたらもう集中力は欠けてしまいます。
家族の場合は、何時から何時は勉強しているから静かにしてほしい、と協力を得るしかないでしょう。それが難しい場合は、環境・時間を変えていくしかないですね。
中でもLINEの着信は最悪です。
研究によると、LINEの着信があると、その前後の学習内容については、ほぼ学習効果がないそうです。
さらに、LINEの着信待ちの状況で勉強していた場合、その時間は全く学習としては無駄な時間を過ごしたことになる、と言われるほどです。
勉強に集中しなくてはいけない場合、スマートフォンは勉強環境の外に置いて、着信が全く分からないようにしましょう。
類似のもので、飼っているペットも含まれるかと思います。
私が学生の時に一番邪魔に入ってきたのは猫でした。とにかく、机の上にノートを広げていると、そこにやってきてゴロンと寝てしまいます。
猫って、人が読んでいる新聞やノートの視線の先に寝ようとしますよね。
猫の「構ってほしい」アピールだと言いますから、脇にヨイショとどかしても結局乗っかってしまうんですよね。
猫は部屋の外に出すか、あきらめて休憩時間にして遊び相手をしてあげましょう。頭を撫でたり、膝の上にどかしたりして、半分猫の相手、半分勉強と誤魔化すというのは、すでに集中力を欠いている状況です。
2. 感覚的(環境的)要因
五感で感じる要因です。
人的要因にある音(聴覚)もこれに含まれます。
それ以外の痛覚、嗅覚、視覚、味覚それと深部感覚が原因となることもあります。
ここで大切なのは、「普段の生活が集中するのに最適環境である」という事を知っていてほしいです。
<聴覚>
人は母国語を目で文字を読んで覚える訳ではありません。耳で聞いて言語を獲得していきます。誰もが知っている常識でしょうが、なぜか学習効果・集中力というときにこの点を忘れてしまう人が多いです。トータルとしてもっとも記憶力が高いのは聴力でしょう。目と耳の両方を使い、脳をフル回転させた方が効率がいいのです。
このような時に、歌詞の入っている音楽を聴くのは少し考えたほうがいいでしょう。
目で文字を読み、脳内で音に変換する、脳内で文章で思考する。その時に別の音声が割り込んでくるのです。集中が出来るとは言っても脳内はまた別です。記憶を司る海馬にとっては厄介な雑音でしかありません。
特に気に入った曲の歌詞は勉強よりずっと魅力的です。
もう一つは、耳は普段の生活ではずっと周囲の音を拾っています。寝ている時でも耳は音を聞き続けます。そのため、静かにするのは逆効果となる場合もあります。
聴覚からすると、静かにするのは感覚遮断に等しい。そうすると聴覚は音を拾おうとして活性化します。つまり、聴覚を司る部位の脳は周囲に意識を向け始めます。当然、集中力は低下します。
人が集中できる最適環境音量は70dBと言われます。
どれくらいの音量かというと、掃除機の音です。他にもセミの鳴き声など、意外と大きな音ですね。それとカフェのざわつきも、同じ程度と言われます。
カフェでノートパソコンを開いて、一仕事というのは実は理にかなっています。
家の中はうるさくて勉強に集中できない、という方がいますが、どちらかというと家の生活雑音が気になるほど、すでに集中力が切れているという方が正しいのかもしれません。
<痛覚>
当然と言えば当然。痛いのを我慢しながら勉強に集中することは極めて困難です。掻痒感、痺れなども同類です。
まずは疼痛、掻痒感、痺れの解消に動きましょう。必要であれば受診です。痛覚トラブルを後回しにするのは、優先順位が違います。
<嗅覚>
意外と嗅覚を軽く見ている人が多いですね。嗅覚は大事です。
アロマテラピーの効果で分かるように、においは精神面に影響を及ぼします。
くさい臭いがする場合は、集中力を阻害するので、対策をとりましょう。
逆に、鼻炎などで鼻が詰まっている場合は、においを感じないから大丈夫、とはいきません。
鼻呼吸ができていない人は、思考力が低下する恐れがあります。集中力とは別の意味で、学習効果が低下しますので、注意しましょう。
<視覚>
視覚は大きく2つに分かれます。
一つは興味を引くものが目に入る状況。人間の外界からの情報の8割は視覚から入ると言われるほど、視覚情報に頼っています。視界に興味を惹かれるものがあるのはタブーと言えます。
二つ目は光刺激です。
光刺激は自律神経を刺激します。長い時間、光刺激にさらされると疲れやすくなります。デスクライだけでなくトパソコン、タブレット、スマートフォン等の光刺激は極力低減するように努めましょう。そういった意味でも、日中に勉強を頑張って、夜は早めに寝るのが吉です。深夜遅くまで勉強を続けるというのは、逆効果ということにもなりかねません。
それとブルーライトカットの眼鏡やディスプレイを使っている人が多いかと思います。しかし、ブルーライトカットだから大丈夫、なんて情報には踊らされないようにしましょう。巷にこの情報が溢れていますが、日本眼科学会は懐疑を抱いている立場ですので十分に注意してください。
<味覚>
苦い物、辛い物、酸っぱい物を食べて刺激を受けている状況では、集中力は保てません。逆に、例えば苦い物でもブラックコーヒーや濃い目のお茶など、本人の普段からの嗜好レベルの物であれば問題ないでしょう。
ただ、そもそも味覚=飲食でしょうから、当然ながら副交感神経優位ということになります。集中力や思考というのは、ドーパミンが働く(=交感神経系の神経伝達物質)ので、飲食は反対の神経系を優位にしますからお勧めできません。
長くなってきたので、続きはまた今度
それでは看護師国家試験の合格を祈って!