新しい出会いは嬉しい、別れは寂しい
今週のお題「引っ越し」
生まれてから現在まで、引っ越しは7回経験していることになります。
そのうち、最初の1回目は、生まれて3か月で引っ越しているので、自分には一切経験として残っていない引っ越しです。
親を恨んだ引っ越し
2回目の引っ越しが自分にとって一番つらい体験でした。
小学校2年生が終わって、3年生になる前の3月中の引っ越し。
それまでの生活は、(当時)新興住宅街で育ったこともあり、周囲には年齢の近い子供が多く、半径50m以内に同学年の幼馴染だけで10人もいるという、一緒に遊ぶ友達に事欠かない生活をしていました。
それが引っ越した先では、家は繁華街の近くで周囲に子供は少なく、小学校への登下校班で小学校の6学年合わせて5人、同学年は1人もいないという状況になりました。
5人のうち女子が3人、残りの男子は6年生で、家の近くに遊べそうな友達は一人もいない。
そんな状況にあって、元の場所に戻りたいという願望を強く持っていたため、引っ越した先の学校にはなかなか馴染めず、孤立してイジメにあうことになりました。
高校生になっても、「この引っ越しの事は恨んでいる」と親に言っていました。
一人暮らしの始まり
次の引っ越しは大学に通うことになっての一人暮らしです。
地元にいいイメージがなく、実家から出ていきたい願望もあり、実家からは到底通うことのできない大学に入りました。
大して広い部屋を借りたわけでもないのに実家から多くの物をもって行ったので、部屋は途端に狭くなってしまいましたが、それでも新生活を楽しみにしていました。
大学生活では「堕落した生活」を覚えてしまい、部屋の中はコタツから一歩も出ないで事が済むように配置され、動きません。自炊もほとんどせず、アルバイト先のまかない食や外食で済ませていたので、体重が一気に増加しました。
家庭をもちました
その後、東京都内で就職するためにまた引っ越し、突然看護学校に通うことを決め一度実家に出戻るためにまた引っ越し。その後、妻と結婚し同居するためにアパートに引っ越しました。
妻も働いていて、生まれた子供は6か月から保育所に預けていました。
子供が3歳の時に、一念発起して新築を建てました。
そして、現時点で最後の引っ越しとなりました。
親である私も妻も職場が変わるわけでもないので、気楽でしたが、子供にツラい思いをさせてしまいました。
3月の年度末に引っ越して、4月に新しい保育園に通わせることになりました。
4月に新しい保育園に連れて行ったときに、子供が「○○君に会いたい、○○ちゃんに会いたい、○○先生はいないの?」と泣きやみませんでした。
周 囲の人は「子供はすぐに慣れるから大丈夫」と言いますが、自分の中にある引っ越しによるつらい体験と重なり、私も子供と一緒に泣いてしまいました。
自分が体験して、子供には体験させたくないと思っていたことを結局実行してしまい、何という馬鹿者か、と思います。
また、小学生の時の引っ越しで、私が親に言い続けた「恨んでいる」の言葉は、親の心を傷つけていたのだろうな、と思います。
もうずっと昔のことで、親と話すことがあっても全く話題にもなりません。こうして引っ越しのテーマでもない限り、私も思い出すことはあまりありません。
家族を持ってからの引っ越しは…
自分一人の引っ越しは本当に気楽ですが、子供を持つと引っ越しは難しいです。
今では、子供はすっかり保育園の友達になじんで楽しく過ごしています。
それでも以前通わせていた保育園の近くを通ることがあると、子供が「○○君いるかなあ」と話すのを聞くと何とも言えない気持ちになります。本人的にはもう過去の事になっているのかもしれませんが…
新しい土地で始まる新生活や新しい出会いは嬉しいことも多いですが、別れは寂しいですね。
臨地実習の中で学ぶこと
こんにちは、エートスです。
学内実習、オンライン実習で学習困難な内容
私の勤めている看護学校は、2年生の実習の真っ只中です。
とは言っても、新型コロナウイルス感染症が流行する現在、臨地実習には行けていませんので、学校内及びオンラインでの実習となっています。
そのため、知識面は事例・ペーパーペイシェントでの学びを使い、技術面はロールプレイやシミュレーターを用いて学習を深めています。
現在の病院や高齢者施設等に行けない事をこのような形で補うようにしています。
しかし、こういった方法でも学習することが難しいのがコミュニケーション技術と精神科看護学領域です。
もちろん他にも細かい点がありますが、大きくはこの2点が臨地実習でないと難しいでしょう。
精神科看護学領域は3年生で臨地実習の計画があるので、目下のところ2年生に欠けているなと感じるのは臨床の場で患者とコミュニケーションとることが不足していると言えます。
単に話を聞いて患者の状態を把握するというコミュニケーションばかりがコミュニケーションではありません。コミュニケーションを通して学生は多くの学びが得られます。
- 学内実習、オンライン実習で学習困難な内容
- イライラしている患者、怒り出す患者とのコミュニケーション
- 精神的に不安定な状況ある対象への対応
- 精神的に負荷のかかるコミュニケーション
- 看護師・看護学生を育てるのは患者さん
イライラしている患者、怒り出す患者とのコミュニケーション
学内の演習で患者役の学生もしくは教員が、突然看護師役の学生を「何もしてほしくない、出て行って」と強い口調で言い出したら、問題となってしまうでしょう。
しかし、臨地実習において、学生が受け持っている患者から強い口調で注意される、大きな声で出て行けと言われるなどは起こりうることです。
特に障害を持っている対象と接する場合や終末期にある対象と接する場合、精神科領域の実習の場合は、学生はそれを想定していないといけません。
もちろん、教員や臨床指導者(実習病院で実習に来た学生を指導する看護師)は学生のメンタルフォローをしますが、一方で学生がいつまでも被害者意識を持っているようならば、それは注意の対象となります。
なぜなら、先ほどの3つの例は「精神的に不安定な状況」にあり、その結果大きな声を出す、イライラしていることが症状として挙げられるからです。
つまり、強い口調で言われたという行為に対して、看護師はケアを考え、提供していかなくてはいけないのです。患者からハラスメントを受けたなどと言っている場合ではありません。
精神的に不安定な状況ある対象への対応
一例を挙げると、障害を持っている対象から強い口調で八つ当たり的に言われた時、冷静に「フィンクの危機モデル「防御的退行」の段階にある」ことに気づき、適切な精神的ケアを実施するだけでなく、本人や周囲の人の安全が守られているか考える、となるのが看護師の思考です。
もちろん看護師も人ですから、強い口調で言われれば傷つきますし、ストレスも溜まります。しかし、そのメンタルケアは、ケアの場面ではなくそれ以外の場所で行われるものです。
いらだつ、怒りの反応があるときは原因があり、観察を通して原因を把握する。怒りの反応が出そうだという事を予測し、予防、対応といったことの準備を整えて対象のもとに向かう。
もちろん、これは理想論ではありますが、看護師はそのように努めていくものです。
精神的に負荷のかかるコミュニケーション
このような場面は、講義で教えてあっても、実際にその場面になった時にはあまり役に立ちません。おおよそ、冷静に対処はできないと考えられるからです。
これは、経験がものをいう最たるものだと思います。特に精神的に傷つきやすい人はなおさらです。
しかし、これもコミュニケーションを通しての情報収集の一環です。
このような看護師や学生側に精神的負荷がかかるコミュニケーションは、学内実習やオンライン実習ではなかなか体験させられません。
精神的負荷がかかるコミュニケーションを再現したとしても、結果として学生にストレスがかかるだけでしょう。
臨床の場面であれば、「精神的に不安定な状況」にある対象の思いを受け止め、対象が不安定な状況から脱した時や実習最終日に、対象から学生は感謝のことばを伝えられることが多いです。
「すごく辛かった時にずっとそばにいてくれてありがとう」
「どうにもなってしまえ、と思うほど辛かった。キツくあったってごめんね。そばにいてくれたのがあなたで良かった。ありがとう」
こういった感謝の言葉を聞いた学生の多くはこの時に感極まって泣いてしまいますね。
対象が「精神的に不安定な状況」にあって怒ったりや苛立ったりする、その裏にあるツラい思いに手を差し伸べる必要性やその大切さを、学生はその時実感するのだと思います。
学内実習やオンライン実習でこの再現は無理といっていいでしょう。
臨地実習でこのような体験をした学生は、見違えるほどに看護師として成長したなと感じます。明らかに、実習の前後での学生の姿勢や言動が変化します。
自信がつく学生、勉強不足を実感する学生、看護師として働くことに覚悟が決まる学生、自分のメンタル面の強化に取り組む学生などなど。
看護師・看護学生を育てるのは患者さん
以前から看護師や看護学生を育てるのは、患者さんにどれだけ本気で向き合ったかの経験だと考えていましたが、実際の患者さんがいない実習を実施していると、なお実感します。
それでは、(来年度の)看護師国家試験の合格を祈って!
看護研究を体験できずに卒業
こんにちは、エートスです。
卒業していく3年生に対して、看護教員として心残りはいくつもありますが、その一つに看護研究があります。
今年度の卒業生は新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けて、臨地実習にほとんど行けず、例年行っているケーススタディの作成ができませんでした。
結果として、ケーススタディとしてレポートをまとめた経験がないことが心配です。
学校で出されている課題として書くレポートと、看護研究の一つとして書くレポートは経験値として全く違います。
- 研究目的の絞り込み
- 検索エンジンを用いた文献検討
- 執筆規定に従った記述
- 引用文献を用いた記述
- 繰り返し行われる教員からの指導
何と言っても、求められる質が普段の課題レポートとは違います。
研究目的の絞り込みでは、なぜこれをテーマにしたのか、何を明らかにしたいのかと繰り返し教員に質問をされます。
初めて研究目的の絞り込みをする学生は、テーマ設定理由の深堀りにだいたい面喰らいます。
実際の研究でも、リサーチクエスチョンは最も頭を悩ませるところですから、初めての時に苦労するのは当然でしょう。
検索エンジンを用いた文献検討では、用いる文献の妥当性、信憑性といった側面まで求められることになります。
学生は教員から調べなさい、と指示されるとすぐにスマートフォンを取り出して、ネット検索の情報を使って回答してきます。
しかし、教員から調べたネットの情報は信頼できるのかと問われ、普段の調べる方法が教員によって否定されるので、この部分でも困惑することになります。
研究に用いられる文献は査読を受けていることを前提条件とし、そうでない文献は信用がありません。
執筆規定も普段のレポートとは異なり、フォント、書体、一行の文字数、1ページの段数が全て指定されている事が普通です。
引用文献の書き方にも種類があります。また引用文献は、著作権法という法律がありますから、「忘れていました、ごめんなさい」は通用しません。
教員から繰り返し指導が入る事で、研究文章はブラッシュアップされていきます。
レポートは、文字数やテーマが合っていれば、一度出したものはそうそうやり直しはさせられません。
数ヶ月から半年以上と長い時間をかけて、何度も指導を受けてやり直しをします。
臨地実習や国家試験対策と併せて行っていく多重課題の中でケーススタディ等の看護研究を完成させることは、大変な苦労でしょうが、それだけの価値を学生に体験してもらうことができます。
臨床に出たら、2年目〜3年目には臨床研究が待っています。忙しい中時間を作って進める臨床研究も大変です。
看護専門学校時代に、ケーススタディであっても一度は研究を行なうという体験ができなかったのは、送り出す教員としては、不安が残ります。
さて、今日のテーマでいつもの終わり方は似つかわしくないのですが…
それでは、看護師国家試験の合格を祈って!
トラウマと化した高校受験
今週のお題「試験の思い出」
試験の思い出!
このブログのテーマが「看護師国家試験」ですので、思い出を語り始めたら終わりが見えないほど話のネタがあります。
ただ、今週のお題に参加するときは、看護師国家試験に全く関係ない話をいつもしているので、看護師国家試験ではない試験の思い出の話を書きたいと思います。
トラウマの県立高校受験
合格も不合格も体験してはいますが、一番思い出に残っているのは県立高校受験です。
ある意味、不合格となった試験よりもつらい思い出です。
当時は「学区制」があったので…と書き出そうと思ったけれど、少し気になって調べたら、学区制が残っている都道府県が全国の半数にあたるのですね。
学区制は文部科学省の通達で全国一斉に止めたもの、と勝手に思っていましたが、都道府県などによって違うんですね。
私の地元は現在学区制はありませんが、私の県立高校受験の時は学区制が残っていました。その学区内で一番の高校に受験できるだけの学力はなかったので一つランクを落として受験をしました。
受験票が制服とともに洗濯されて
その受験の前日に一大事件が発生しました。
次の日に高校受験だから、忘れないように制服の内ポケットに受験票を入れいておこうと思い、朝一番で内ポケットにしまったのです。
そうしたら、普段はほったらかしの母が「明日は県立高校の受験だから制服を洗ってきれいにしておきましょう」と考え、洗濯をしてしまいました。
内ポケットにしまった受験票は哀れただの紙くずに…
不毛な親子ゲンカ
当然のように起こる親子ゲンカ
(中学校3年生の頃なので言葉が汚いですが、覚えているままに書きます。)
「なんで制服を洗濯してんだよ」
「きれいな制服で受験させてあげようって親心にきまってるでしょう!」
「いつもやらねえことしてんじゃねえよ!」
「変なところに受験票しまってんじゃないよ!」
「洗濯前にポケットの中身くらい確認しろよ!」
エンドレスの罵りあいの末、疲れ果てた後に、母親に怒っていても何も解決しないため、一人ふさぎ込んでいました。
担任の先生に連絡
そんな時に母親から
「とりあえず学校の先生に相談してみなさいよ」
と言われ、学校の担任に電話連絡しました。
電話に出た担任の先生に事情を説明したとたん、電話の向こうで大爆笑。
周囲の先生にまで言いふらしているのが聞こえてきて泣きそうになりました。
しばらく続いた哄笑の後に「まあ、○○高校に連絡してみるから、また連絡するよ」と担任の先生が言って電話を切りました。
しばらくして学校から電話がかかってきて、担任の先生が
「受験票はなくても大丈夫なのでそのまま受験してください、と。受験前に本人確認をするからその時素直に伝えてほしい、とさ」
と簡単に用件だけ述べて電話が切られました。
県立高校受験当日
翌日、県立高校に友人二人と私の3人で高校受験に向かいました。
中学校のある市町村から少し遠くて通いづらい場所にあるため、受験者はこの3名だけでした。
すでに友人2人は私の受験票がないことを知っていました。
今だったら間違いなく個人情報を漏らしたことで学校が訴えられる話ですが、当時はそんなことも考えてもいませんでした。担任の先生の口の軽さに内心毒づきながらも、友人二人のからかいをスルーして、受験に臨みました。
3人は同じ部屋で、友人2人に前後で挟まれる形で席に着きました。
受験開始前に、担当の人が名簿をもって本人確認と出欠をとりながら、一人一人見て回っていき、私のところに来たので
「受験票はありません。昨日学校からご連絡が届いていると思います」
と伝えると、出欠を取っていた人は何度も頷きながら私の名前が載っているであろう場所をグリグリと念入りにマーキングしていました。
それを見て「ああ終わったな」と思わざるを得ませんでした。
卒業式
受験が終わり、県立高校の合格発表がある前に中学校の卒業式があるのですが、もうこの時にはクラス中に私の受験票喪失事件は広まっており、クラスメイトと別れる寂しさより、さっさとこのクラスから出ていきたい気持ちでいっぱいになった卒業式になりました。
酷い体験はまだ終わらない
さて県立高校の合格発表は、受験した3人で一緒に電車とバスに揺られて高校の玄関前に張り出される結果を見に行きました。
結果は私一人が合格、友人二人が不合格ということに。
帰りの電車とバスでは、不合格二人に挟まれながら帰るという地獄と化しました。
これなら自分が不合格、2人が合格でいいと思いました。
当然、高校では同じ中学校の知り合いは誰もいなくなり、隣中学で知っている人がいましたが、クラスは別になり、高校生活は一人ぼっちスタートになりました。
今では笑い話としていられますが、しばらくはトラウマでしたね。
高校3年生の大学受験の時に思い出すことになって、精神的よくない状況がつづいてしまうことになりました。
受験票は、受験会場に持っていく手荷物にしっかりとしまって受験に臨みましょう。
看護師免許の申請準備に入る時期
こんにちは、エートスです。
看護師国家試験の合格発表までちょうど残り1ヶ月になりました。
「泣いても笑っても〜」とは言いますが、泣くのは嬉し泣きだけにして欲しいのは誰でも同じ願いでしょう。
【学校に所属している学生は、基本、所属している学校の先生の指示に従いましょう。】
看護師免許証申請の具体的方法
診断書
1ヶ月を過ぎたということは、そろそろ看護師免許証の申請に必要な診断書を書いてもらう期間内に入ったということです。
診断書は「申請日から1ヶ月以内のもの」という期間限定ですので、今日より早い診断書は期限切れになってしまいます。
万が一、今日より早く受診した方は残念ながらもう一度やり直しです。
学校に連絡するか、厚生労働省のホームページからダウンロード・印刷しましょう。
診断書の中身を見ればわかりますが、健康であれば、健康診断や検査を受ける必要は特にありません。
かかりつけの医師でしたら、「大丈夫だね〜」と言って、すぐに書いてくれると思います。
初めてかかる病院の医師だと「あなたのことを私は何も知らないので書けません」と言われてしまうこともあります。
看護師免許の申請用に診断書が必要であることを知らない医師がいて、それで一度断られたけれど、その時にちょうど近くにいた外来の看護師長が声をかけてくれたおかげで診断書を書いてもらえた、という卒業生のエピソードを聞いたことあります。
なかなかある事ではありませんが、こういうことがないように、単に診断書を書いて欲しいと伝えるのではなく、「看護師免許申請に必要な診断書」と伝えることが必要です。
かかる病院も特にかかりつけの病院・クリニックがない場合は、就職先の病院、学校に講義に来てくれた医師がいる病院、学校の系列病院、臨地実習を受け入れてくれている病院に行くと話が通りやすいです。
逆に、診断書に該当する項目がある方は、担当医師に診断書を書いていただいてもらってください。
国家試験対策の教員や3年生の担任から言われていると思いますが、診断書を書いてもらう前に確認しなくてはならないことが1つあります。
それは、就職内定先からどのような指示が出ているか、です。
就職内定者に対し、3月中に病院の健康診断を実施するところもあって、それを受けるように指示することがあります。また、白紙のまま病院に提出するよう伝えてくるところもあります。
その指示を守らずに勝手な行動を取ると、当然ながら叱責の対象となりますので、注意が必要です。
こういうことには学校の教員も対応をしてくれません。
3月いっぱいは学校の学生という立場ではありますが、就職内定先とのトラブルは介入しません。新しい組織へと学生の立場が変わっていく過程だからです。
ただ、その後の学校の看護学科トップ(副校長や教務主任など)と病院のトップ(看護部長や総看護師長)との挨拶時に、学校側が恥をかくことになりますが…
住民票の移動
もう一つ準備に入らなくてはいけないのが、新生活ですね。
学生時代と新看護師時代で、生活環境が全く変わらない人は大丈夫ですが、引っ越しが必要な学生は忙しく動いていることでしょう。
この時にもまず確認すべきは、就職内定先のスケジュールと提出書類です。
看護師免許の申請書を病院に提出するよう指示する病院と、各自で保健所(一部の県は県庁)で申請するよう指示する病院があります。病院に提出する場合は、当然提出期限があります。遅れることなく提出が必要です。
また、就職前研修がある病院もあるでしょう。
各自で保健所で申請する場合で、かつ引っ越しをする場合に慎重にしておかないといけないのが、住民票ですね。
市民税とか選挙権とか通勤費用などといった問題もありますが、最も注意しておくのは、「看護師免許を申請する先は住民票のある地域を管轄している保健所」ということです。
免許申請書ができるのは、看護師国家試験の合格発表日からです。
この段階で、住民票が移動が完了していないと、時間との勝負になってきます。
隣の市町村程度ならいいですが、遠く県境を跨ぐ移動の場合往復だけでも時間が取られてしまいます。
また、3月引っ越しのシーズンです。
各市町村役場の市民課は多忙で、時間がかかります。転出届と転入届の両方が完了して初めて保健所に看護師免許の申請ができます。
保健所に看護師免許の申請をしてから引っ越しもできるとは思いますが(保健所の方に相談してください)、申請期間中に保健所管轄エリアからいなくなるのもおかしな話ですし、看護師免許証は手続きをした保健所に受け取りに行くので、やはり住民票を移した後の方がよさそうです。
登録済証明書
他に必要な書類・準備となると登録済み証明書ですが、こちらは必ず返信用の切手63円を貼って、自分の住所を書いて提出です。
看護師として業務を行うためには、看護師免許証がないといけませんが、看護師免許証は申請から発行までに2~4か月はかかります。その期間での申請中の証明書ですので、実質看護師免許証と同じ効果があります。
従来は、ハガキのみでの申請でしたが、令和4年2月21日からオンラインでの申請も可能になりました。下記に申し込み方法と併せてURLを貼っておきますので、ご利用ください。
https://confirmationdt.mhlw.go.jp
[申し込み方法]
PowerPoint プレゼンテーション (mhlw.go.jp)
上記URLから「医師等免許登録確認システム」のトップページを開くと下記の
- 新規申請時の登録済証明書を希望する方はこちら
- 書換申請時の登録済証明書を希望する方はこちら
- 再交付申請時の登録済証明書を希望する方はこちら
- 登録済証明書を発行される方はこちら(事前に登録済証明書の発行申請が必要です。)
の4つが表示されているので、まずは一番左上(リストでは一番上)から入ります。
登録済証明書発行申請のページでは以下の項目に入力します。
- 申請資格区分
- 本籍
- 国籍(日本国籍を有する人は不要)
- 住所
- 氏名(カナと漢字等)
- 性別
- 生年月日(西暦)
- 受験番号情報
- E-MAILアドレス(2回目:確認用)
これらを入力後、確認画面に移り、申請手続き完了となります。
戸籍抄本
戸籍が記載されている住民票、もしくは戸籍抄(謄)本で発行から6か月以内の物。看護師国家試験の願書作成が10月~11月に実施していると思います。その準備の時に自分の戸籍・本籍や正しい住所等の確認のために、住民票や戸籍抄本を取り寄せているのではないかと思いますが、大体、10月以降の発行でしたら看護師免許申請時に使うことができます。
また、就職の時にも事務から要求されるかと思いますが、それもギリギリ使用できます。
収入印紙
収入印紙は郵便局や法務局などで購入できますが、種類が多いですので、できれば一定規模以上の郵便局で、看護師免許申請書の貼るスペースを考えて購入を検討するのがいいでしょう。
本来、収入印紙を購入したら消印をしますが、看護師の国家試験及び免許証申請では消印はしないようにとの指示がありますので、くれぐれも注意しましょう。
それでは、看護師国家試験の合格を祈って!
2年生の感染予防行動
こんにちは、エートスです。
2年生が臨地実習に行けていない
3年生の看護師国家試験が終わって、2年生の臨地実習に注力している学校が多いのではないかと思います。
ただ、今の2年生は一昨年からの新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けていて、臨地実習が従来通りにはいかないことも多い学年と言えます。
呼吸器感染症である以上、飛沫感染、空気感染、接触感染を避ける取り組みが重要で、特に新型コロナウイルスのオミクロン株の感染力の強さはインフルエンザとは比べ物になりませんので、注意が必要です。
※ 現状インフルエンザの流行をほとんど聞かないので、インフルエンザの感染は抑止できていると考えていいでしょう。
そのため、感染予防行動は新型コロナウイルス感染症が流行する以前とは求められるレベルが違ってきます。しかし、臨地実習に行けていない2年生がどれほどの予防行動が身についているか未知数です。
スタンダードプリコーションは簡単には身につかない
スタンダードプリコーションは医療職種にとって、感染予防行動の基本です。
スタンダードプリコーションは技術ですので、頭でわかっているではすみません。
私が働いている看護専門学校では、登校時に玄関に体温測定と擦式手指消毒薬を置いています。
登校時には玄関で体温測定と手指消毒をすることがルールとなっていますが、遠目で見ていると体温測定も手指消毒もスルーして校内に入っていく学生をよく見かけます。
玄関口に立って指導すると一時的には実施するようになりますが、目を離すと元通りになってしまいます。
学生を一人つかまえて、なぜ手指消毒をしなかったのかを訊ねると、「忘れてました」と返事します。
実際そうなのでしょう。学生が故意に実施しなかったと勘ぐる問題でもありません。
看護師の感染予防行動は、「考える」、「意識する」という段階にあるものではありません。
習慣として身に着けておく、他の事を考えていても体が自然と行動する、というレベルに達していないといけません。
もちろん、学生にそのレベルを求めることは難しいです。
しかし、常に意識して、感染予防行動をとるようにしていないといけません。
現状の看護学生は看護師国家試験に合格して臨床の場に出たときに、繰り返し感染予防行動の未熟さを看護師に注意される事になります。
一般の人と医療職種の違いの一つに、感染症の病原体が日常的に身の回りにある(と考える)事が挙げられます。
これだけ、一般の人にも感染予防行動をとりましょう、と喚起されている現状、病院で院内感染が起きた、クラスターが発生したは許されません。
医療職が感染を引き起こす行動は、一瞬の気のゆるみで起きます。
仕事中の医療職種の感染経路(病原体が体内に侵入する入口)は顔か手の傷です。
医療職は体を動かす肉体労働が多いです。
その分仕事中には汗もかきます。眼鏡をしている人は眼鏡がずれることもあるでしょう。
そういった時、無意識に反射的に手が顔に行きます。
この「無意識の行動」を止めないといけないのです。
顔に手を持っていきたいときは先に手指消毒を行う必要があります。
これを習慣づけないといけません。
無意識のレベルに到達するほどの反復練習
何度も繰り返し練習が必要です。常に意識することが大切です。
上記に挙げた学校の玄関口での手指消毒では、実施すればいいというものではありません。
看護教員に学生は、擦式手指消毒薬の1回噴霧量、最初の手順まで見られています。また、乾燥するまで繰り返し刷り込みを行ったかまで、注意されます。
朝は手に荷物があることもあるでしょう。それが邪魔でできない、は理由になりません。
急いでトイレや用事をすませたくて、通り過ぎたいこともあるでしょう。それも理由になりません。
感染症は個人の状況や事情を考慮してくれません。
ですから、逆算して玄関口で手指消毒を行うためにどうしておけばいいか、準備・行動しておく必要があります。
そこまで考える事を医療職になりたい学生に求められています。
新型コロナウイルス感染症が流行する前は、ここまで学生に感染予防行動を求めたことはありません。臨地実習に行ったときに感染予防行動をとることができれば良いと考えていました。
しかし、現在は日常的な感染予防行動を身に着けることの徹底を求められています。
そうである以上、看護学生には看護師になるために日常的な感染予防行動を身に着けてもらうしかありません。
看護学生にとって、今は新型コロナウイルス感染症が流行する大変な時期です。
それでも、この大変な時期に看護師を目指そうとする学生は、素晴らしいと思います。
一方で、それが叶うように厳しくしなくてはいけない面もあります。
頑張ってほしいと思います。
それでは、来年の看護師国家試験の合格を祈って!
青空と白いゲレンデは最高
今週のお題「冬のスポーツ」
「冬のスポーツ」と言っても色々とありますが、やはりスキーですね。
初めてスキーに行ったのが、小学校3年生の時。
ボーイスカウトの小学生版であるカブスカウトでスキー旅行で行ったのが初めてです。
自分含めて3人がインストラクターの指導の下、スキーを滑りました。
どんなスキーウェアだったのか、ずーっと昔のことなので覚えていませんが、黒いゴーグルをつけていたことは、なぜか覚えています。
スキー場はずっと曇りか雪が散らついていて、黒いゴーグルをつけていたので、一面灰色の世界でした。
全くの初心者ですから、最初はまずは安全に転ぶところから練習開始です。
当然、顔や首元に雪が入りつめたい、手袋の隙間からも雪が入り手が冷たい。
転ぶ練習とそのたびに歩いて高いところに上り、また滑って転ぶ。
思い出しても、楽しいスキー経験ではないよ、と感じます。
暖かい場所で、左右にお尻を着く練習をしてくればいいだけじゃないか?と思いますね。
もう嫌になって、次の日はスキーには出ないで温泉につかって過ごしました。
しばらくスキーに行くことはなかったのですが、中学生の時に家族でスキーに行きました。嫌がっていましたが、兄弟の挑発に乗る形で行くことになりました。
中学にもなっていたので、昼・帰りの集合場所だけ決めて、家族バラバラでスキーを滑っていました。スキーに行くことが決まった日から、本屋でスキーの本を立ち読みしたり、雑誌を買ったりして、何とかイメージだけでも作っていきました。
ハの字にするボーゲンではなく、中学生ですからパラレルで挑戦です。
周りの人を見てストックを刺してとりあえずゴンドラに乗って高台へ。ゴンドラから降りるときに、転倒して後続に迷惑をかけないことだけ意識して抜けていくことができるようになったら、あとは野となれ山となれ、ですね。
上級者コースはさすがに行けないので、まあソコソコスピードの出るコースで滑ってました。
斜面に対してスキーが横向けば、まあ何とか止まるだろうなどと考えていたら、コースのサイドによく突撃して、新雪にスキーの先が埋まって転倒し、新雪に体が埋もれてました。
体の進行方向が下に向かっているときに、スキー板が横向きになればエッジが効いてブレーキがかかるわけで、進路が横に向いていたらただ横に滑っていくだけなんですが、まあ、新人の時に考えることは浅はかですね。
それでも中学生くらいになっていましたし、2日間も好き勝手にやっていれば、それなりに周囲の人を見ながら、何となく滑れるようにはなっていました。
私が中学生の時にはスノーボードが少しずつ流行りだしていましたが、私がスノーボードに手を出すのはずっと後の事でした。
小学生の時の思い出があるせいか、スキー場では青空と白いゲレンデの風景が一番好きです。
日の光で雪質が湿ってしまうので、滑るのにはあまり向かないのかもしれませんが、見た目が良いのは最高です。
今年はまだスキー・スノーボードに行けてませんが、冬のオリンピックを見ていると今すぐにでも行きたくなりますね。