看護師免許証が欲しい!

「看護師免許証」を手にするまでの学生を見守っている看護教員のブログです。

新入生の感染予防行動

 こんにちは、エートスです。

 

 4月に入りました。4月1日が金曜日だったこともあり、今週が看護専門学校の入学式ウイークとなっていると思います。

 新型コロナウイルスが落ち着いたと思ったら第7波の話も出てきています。今年度も新型コロナウイルスと戦うか付き合うかしていく年となるのでしょう。

 当然ながら、新入生に新型コロナウイルス感染症対策を身に着けてもらうことが学校が取り組む優先順位の高い課題となるでしょう。

  

 そういう目で新入生を見ていると、プッシュポンプ式の擦式手指消毒薬をちょっと押しただけの学生が多いこと、多いこと。

 在校生はきちんと一番下まで押し込んで擦式手指消毒薬を手にしているかというと、そうでもないでしょうが、看護教員の目が光るところではしっかりと対処行動を起こしています。

 プッシュポンプを一番下まで押し込んで十分な薬液量を手に取らないと、教員から「やり直し」と言われて、挙句の果てに教員の目の前で薬液が乾燥するまで衛生学的手洗いを実施させられます。

 薬液量が十分でも、最初に手のひら同士を合わせて擦ろうとしたら、「爪から!」と注意が飛びます。当然やり直しです。

 さらに、爪が伸びていると、注意が重なっていきます。

 そういう事を繰り返し指導されていますので、在校生は(少なくとも教員の目の前では)衛生学的手洗いの意識があります。

 

 新入生にはその意識が乏しいので、また1から口うるさく衛生学的手洗いの指導をしていくのかと思うと、少々気が重いです。

 

 もう一つ学生が教員に繰り返し中止されることとして挙げられるのは「荷物を床に置くこと」です。

 感染予防の考え方の一つにゾーニングがあります。

 膝から下、腰から下と程度に差はあれど、下のエリアは不潔な空間という考えがゾーニングに含まれます。

 当然ながら、床に物が接触するのは不潔です。

 下に物を置きたいときでも直接床に置くことはせず、例えば何か敷くとか、床から宙に浮かせるとか対処をします。

 学校は病院や高齢者施設ではありません。床に病原性微生物がいる訳ではありませんが、看護学校職業訓練校です。臨地実習に行ったときや臨床看護師となった時に、ゾーニングの考えが分からないではすみません。

 

 感染対策は日常生活の中に落とし穴があります。

 医療スタッフから医療スタッフへの感染は、病室で患者に援助している時のリスクより、スタッフの控室で起こるリスクが高いと考えられています。

 感染症患者のケアの最中では緊張から感染予防が徹底されていても、気が緩んだときには感染予防行動も緩むのです。さらに飲食を伴うとなればなおさらです。

 

 看護学生は日常生活の中から感染予防の意識を高めていかなくてはいけません。

 看護教員は小うるさくならなくてはいけないのです。

 

 それでは、看護師国家試験の合格を祈って!